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伊藤忠会長の丹羽 宇一郎さんが書いた『人は仕事で磨かれる』 という本を読みました。
伊藤忠というと、学生時代ためしに就職試験を受けてみたら見事に落ちたり、社会人になって取引先としてお世話になったり、私にとっては縁の深い会社です。
時代を代表する著名な経営者の書いた本ということもあり、すごく期待して読み進めました。
内容は、題名どおりで、丹羽さんのこれまでやってきた仕事や、その間培ってきた様々な感覚(倫理感・商売感等々)について書いたものであり、仕事によってどうやって自分自身を磨いていくか、という問題意識のもとに書かかれた本となっています。
前半は、丹羽さんの現役時代の働きぶりが詳しく書かれており、一流商社マンの仕事の一端を垣間見ることができて、参考になりました。
アメリカでの働きぶり、特に、原料の相場を読み違えて、当時の会社の利益と同額分ぐらいの損失を出してしまった際のエピソードなどは、非常に緊張感のある仕事をされてきた様子が分かりました。
後半はどちらかというと、自らの鍛え方や組織作り、人作り等、経営者に必要とされる素養や、経営にあたって必要なこと等が書かれていました。例えば、いい商社マンの条件、といった人間についての見方も語られていました。
※ちなみに丹羽さんが考える、いい商社マンとは、、、
@自分の意見をはっきりと言える人(価値観) Aお客様から評価の高い人 B「金の匂い」がする人 だそうです。 Bがいかにも商社っぽいですね。
※丹羽さんの読書観も、参考になります、、、抜粋すると、
太い幹をつくろうと思うなら、絶えず考えながら本を読むことです。・・・・・・中略・・・・・・・物事を掘り下げて考える力や、本質をとらえる力は、読書をすることで養われていきます。考えながら読書をしている人とそうでない人とでは、明らかに違いが出てくる。・・・・・・中略・・・・・・・これは経営上の視点から見ても、きわめて大きな問題です。経営ほど論理的思考が必要とされるものはないからです。・・・以下略
とのこと。本をどうやって読むべきか、ということを考える上で、非常に参考になります。もちろん、考えながら読むことって、本当はすごく難しいことなのでしょうが、、、。
全体を通じて、丹羽さんというと社長時代でも電車通勤をしたり、末端の社員と一緒に昼食をとったりと、普通の経営者では、なかなかしないことを実行している、ということは昔からよくテレビ等を通じて見聞きしていましたが、この本からも、卑しく無い経営者であるということがよく読み取れました。
商社の社長ということで、ともするとお金儲けばかり追い求めている人というイメージがあるかと思いますが、丹羽さんの場合は、倫理観が非常に高く、しっかりとバランスが取れているのだ思います。拝金主義に傾きすぎず、かといって綺麗すぎず、、、といった感じでしょうか。
最後の方に出てくる、筆者が部下達に言う「君たち、本当にオシッコを漏らすぐらいの緊張感を感ずる仕事をしろ」という言葉は、自分の今の仕事ぶりを考えると、非常に身につまされるものがありました。私も是非そういった仕事を多く経験して、自分を磨いていくことができればと思います。
この本は、偉大な経営者の思考に迫ることができるという意味でおすすめです。
※本の背表紙に「汗出せ 知恵出せ モット働け」とありました。本当は、一番大切なことなのでしょうが、ともすると忘れがちなことですよね。
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